感心して呟くリュイスの言葉に、テオは首を振るけど。もうそんな抵抗では、否定できないだろう。
確かにこの緑の髪は、昔からテオの憧れだった。
きらきらとしたプラチナグリーンの髪に、子供の頃からずっと触れてみたかった。
でもまさか、今になってそんな憧憬に惑わされるなんて、テオ自身も思っていなかったから。
「可愛い反応をするじゃないか」
「やめろリュイス!いやだっ」
「お前の欲しいものばかり与えてやる私は、優しい男だと思わないか?これでは拷問になどならないな」
言いながらテオの中に押し入ったリュイスは、長い髪を垂らしてテオの頬に触れさせる。
「あ、あっ!ああっ」
「素直に感じていれば、痛い思いをせずに済むんだよ」
甘くそそのかす言葉に首を振り、逃げ出そうともがきながら、テオはまたリュイスに犯されてしまう。
それでもさっきのような、酷い暴力ではないことに、心のどこかが安心していた。
怒り狂うだけの暴力は、テオという目の前の存在を切り捨てているようで、それは殺されるよりもずっと悲しかったから。
「や、あ!ああっ」
「っ…テオ…」
「あ…あ、ぁ…」
絶頂に追い詰められ、疲れ切ったテオの心がゆっくり沈んでいく。
ぐにゃりと力の抜けたテオを抱えるリュイスは、もう少年が気を失ってしまったと思ったのだろう。そっと自身を引き抜き、額に口付けた。
「テオ…もう諦めなさい…私はお前を手離したくないんだ…」
囁く言葉に、その声に、何か大切なものが隠されているように思ったけど。
テオは目を開けることもできず、意識を手放してしまった。
《ツヅク》