@レフ視点
■崖から落ちたウィルと出会う
■年齢
・ウィル&クリス6歳
・アルム4歳
・ファン1歳
・テオ生まれる前
■状況
・アルダが死んで一年足らず。
・クリスは自分を庇ってアルダが死んだことに、リュイスは初めて賢護石の死を実際に経験したことに、それぞれ深く傷ついている。
・テオの父親であるオーベリ・パパはまだ存命でリュイスの側近。
要点をまとめてみる。
ある嵐の夜、アメリアが王宮にいて、その様子をこっそりレフが見守っている。
(聞いているだけでも可)
嵐を呼ぶことでアメリアが錯乱するのはわかっていたが、ラスラリエの農業の為には避けられない。
ベルマン医師には事前に知らせているものの、レフにとっては毎回、自分の役目と気持ちのジレンマに陥る。
レフとアメリアが別れた経緯や、アメリアの現状をざっくり、重くなりすぎない程度に。
ベルマン医師が駆けつけたことで、ウィルが行方不明だと判明。レフとは別行動だが、リュイスも捜索を名乗り出てくれる。
崖下でレフがウィルを発見。
奇跡的なその発見を、先のことを見越してちょっと運命的に。
重傷を負っているウィルの手当てを、知らせ受け急いで王宮へ戻ったリュイスと、王宮医師団が合同で行う。
たかが庶民の子供一人。選民意識の高い王宮医師団は、あまり熱心ではない様子。それなのにベルマン医師が治療に参加することを拒絶した。
医師団の態度に苛立ったリュイスが、レフに付き添うよう要請。
こんな医師団でも、街で治療するより王宮の方が、設備が整っている。レフがそばにいたら彼らも手を抜けないだろうという配慮だった。
ウィルはは何度も目を覚まし、何度も気を失う。レフは職務を放棄して、ずっと少年に付き添っている。
症状が落ち着いてくると、ウィルは懸命に何かを話そうとする。レフは止めるのだが、懸命に口を開いたウィル言葉は、レフ自身を心配するものだった。
普段は頼られるばかりの賢護石。レフはウィルの気遣いに打たれて「自分がずっとそばにいる」と応える。
ようやくウィルの息遣いも安定してきたある日、ベルマン医師とリュイスに呼ばれたレフは、ウィルの右足はもう動かないことを知らされる。
医師として冷静に受け止めているベルマンと違い、リュイスは自分を責めている。アルダが死んだばかりだ。賢護石は人の役に立つのが使命なのに、アルダと違って自分にはそれを果たせなかった。
何とかならないかと訴えていたレフだが、ベルマン医師の言葉や、リュイスの様子を見ていて、彼らを責める様なことを言えなくなる。
ウィルの元に戻ったレフは、あくまで自分を心配してくれる少年の姿に自責の念を強くする。自分は彼から、母親に甘えることも、自由に動くことさえ奪ってしまった。
名前を尋ねられ、初めて自分の身分を明かしたレフは、ウィルに自分を恨めとでも言うような言葉を吐いて、部屋を後にする。
自分という存在がウィルを不幸にしてしまうのなら、もう会わないでおこうと決めた。
ウィルが王宮を去る日が決まった。
ベルマンはレフに、少しも恨みになど思っていないこと、レフがいたからこそウィルは生まれ、今も生きているのだということを告げて、見送りに着てやって欲しいと依頼。
曖昧に答えたが、その時点ではウィルに会う気は無かった。
ウィルが王宮を去る当日、腰を上げようとしないレフを、リュイスが「ウィルに約束したから」と強引に連れ出しに来る。
抵抗やむなく、ウィルの前に引きずり出されてしまった。
レフが約束をたがえた(ずっとそばにいる、と言ったのに最後は放置だったから)ことを拗ねるウィルだが、レフが顔を上げると大人びた顔で「自分は母とは違う」と発言。
「貴方のそばを離れないよ」と情熱的に囁いてレフを見つめる。確かに子のこの命を救ったのは自分だと、レフはようやく微笑んで、少年に「そうか」と答えた。
※大筋は変わらず、変更点は腐敗した王宮医師団と、反対に献身的な(似合わない/笑)リュイス。