Aウィル視点
■生涯の友人となるウィル&クリスの出会い

■年齢
・ウィル&クリス7歳
・アルム5歳
・ファン2歳
・テオ生まれる前

■状況
・アルダの死で混乱を起した王宮内も、ようやく落ち着いている。
・新しい紫の賢護石ファンが生まれたことは確認されたが、不測の転生に混乱を起していて、いまだ王宮へはあがることが出来ず、治療の術もない。
(精神的なことなので、リュイスの治癒能力ではどうにもならない)
・王宮の大臣や医師団のような、選民意識の強い者たちの腐敗は深刻。
・しかし、一般の兵士や侍従たちは、王家と賢護石に対して、強い忠誠心を持っている。


要点をまとめてみる。

まだ幼いウィルは、そばにいると約束した言葉を違えず、レフに会うため日参。しかしあの日「そうか」と答えてくれたレフなのに、あまりにも「好き好き大好き攻撃」の激しいウィルを、自分から引き離そうとしている。

なかなか会ってもらえないので、どうにかして王宮に忍び込み、レフに会おうと画策。
賢いウィルはまんまと王宮に忍び込んだが、王の庭で花壇に八つ当たり中の大臣を見つけ、思わず声を上げて捕まってしまう。

うっかりピンチで斬られそうになったウィルを、自分の友人だと言って助けてくれたのがクリスだった。
賢いとはいえ庶民レベルのウィルと違い、クリスは大人たちと対等に渡り合う。しかも彼は国民が思うとおり、庶民の味方だ。
スゲエ奴!と感心したウィルは、クリスと友達になった。同世代の友人がいないクリスの方も、それを喜んでいてくれるようだ。

たくさん本を読んでいて、自分以上に賢いクリスだが、市井のことが何もわからないという。どんなことかと問えば、ウィルにとってたわいもないことばかり。
じゃあ町のことは自分が教えるから、レフの住んでいる王宮のことをクリスが教えて。ウィルの言葉に、クリスは笑顔で頷いてくれた。

クリスのおかげで、難なく王宮へ入れるようになった。レフに会うきっかけも出来て、ウィルとしては大満足。クリスとの距離もしだいに近くなる。
身体が弱く物静か。だけど実は頑固で、情熱的。興味のあることは、身体の不調を押してでも調べたり学んだりする。
同い年だけど、小柄なせいかどうにも弟分という感じ。心配だし、尊敬している。街にも友達はたくさんいるが、クリスは別格だ。

ある日、ウィルがクリスの元を訪れて、彼が見たがっていたゴシップ紙を、内緒で届けてやる。そこへ乱入してきたのが、小さな弟王子であるアルム。
兄が大好きなアルムは、最初からクリスと仲のいいウィルに反発。しかしウィルは、クリスと全然違う元気な少年に、好感を持つ。同じ王子様でもクリスとは大違い。ワガママで奔放なアルム。これでは町の子供と何も変わらない。

でもなんとなく、クリスの方も弟を可愛がっているが、アルムの真っ直ぐさとは違うような違和感を覚えた。

兄のそばを離れようとしないアルム。街では足が動かないながらもガキ大将のウィルは、レフの美味しいお菓子と、クリス大好きな気持ちを使って、あっさりアルムを懐柔。
クリスほどではないものの、アルムのことも気に入って、彼を兄の部屋から連れ出してやった。(あまりに煩いので)

※ほぼ変更点ナシ。前に考えていたより、もう少しウィルとクリスが親密と言うか、互いに尊敬しあえる関係を思わせてもいいかな、と思っています。最終的には、一人でラスラリエに殉じる気のクリスに、付き合ってやるつもりみたいだし。