だがそれをリュイスには悟られたくなかった。もし知られて、からかうようなことを言われたら。テオの自尊心をズタズタにするような真似をされたら、耐えられない。
そう思って歯を食いしばり、耐えているテオの気持ちを悟ったリュイスは、いっそう酷い言葉でテオを傷つける。
「欲どおしい身体だな、テオ。お前本当に初めてか?びくびく蠢いて、私の指に食いついてくるぞ」
「や、あ!ああっ」
「長年育ててもらった男に弄られて、そんなに気持ちいいものか?誰のものでも咥え込みそうだな。軍人なんかやめて、こっちで食っていったらどうだ」
ぼろぼろに泣きながら首を振って、テオが唇を噛みしめると同時に、リュイスは指を引き抜いた。
咄嗟にまぶたを上げたテオは、リュイスが嫌味な笑みを浮かべている目の前で、自分のものが欲を吐き出すのを見てしまう。
「救いようのない、淫乱な身体だ」
低い呟き。射精の余韻で震えている、自分のもの。
泣きじゃくるテオを楽しげに見つめながら、リュイスは下肢を開いた。
「あ…あ、あ」
「もういいだろ。お前ばかり楽しませるのは、飽きた」
「なに…や、め」
すでにテオを犯す気で、固く勃ち上がっているもの。その太いものを見て、テオの本能が身体を震えさせる。
我知らず首を振って怯えるテオの、うっすら色づいているところへ、リュイスはそれをあてがった。
「いくら良くても、食いちぎるなよ?」
「や、だ…やだ…やめて」
「今更だ」
先の太いところを一気にねじ込まれ、テオの身体は痛みに跳ね上がった。
「ひっ!あああっ!!」
身体を引き裂かれる衝撃。悲鳴を上げながら、テオの身体が強張っていく。
思い切り締め付けられたリュイスは一瞬眉を寄せたが、そのまま奥まで無理やり身体を押し込んだ。
「あ、あっ…ひ…ぅ!」
身体を貫かれた痛みは、テオの心までも引き裂いていた。
男である自分が、まさかこんな仕打ちを受けるなんて、想像もしていなかった。それに同じ男から犯されることが、これほどまで心と身体が傷つくなんてことも。テオは初めて知る。
「…切れてしまったな」
不穏なリュイスの言葉が聞こえて、テオは身を震わせる。
男のものを突き入れられたそこは、確かに言葉を信じるだけの痛みを、テオに味あわせていた。
「まあいい。後で治してやる」
「だ…れが…きさま、なんかにっ!」
必死に吐いた抵抗の言葉も、結局はリュイスを笑わせただけだ。