【南国荘U-O】 P:10


 耳に優しく噛み付いたら、蒼紀はびくっと身体を震わせて、オレにしがみついた。

「や、ぁ…言わないで…」
「わかった、もう言わない」
「ふっぁ、あっ…ん」

 キスから解放された唇が、甘い声を上げてる。そんな声出されたら、たまんないって。
 イカせたい。オレの手でイッて欲しい。

「触ってもいい?」
「ぁ、んっ…とら、おみく…」
「何されてもいいんでしょ?オレ、蒼紀の触りたい」

 服の上から蒼紀のものに触れる。感じてくれてるのが、すごい嬉しい。
 耳の形を舌先で確かめながら、蒼紀の答えを待ってる。指先が足の間に入ったとき、蒼紀はたまらずに膝を立てた。

「ん、んっ…とらおみ、くんっ」
「触らせてよ。このままじゃ辛くない?」
「でも…ぁ、あっ…やっ」
「イヤならしないけどさ…したいんだ」

 お願い、って囁いたら、蒼紀は何度か頷いて。オレの首筋に顔を埋めてしまった。
 でもいざ許可が出た途端に、オレの緊張は極限まで高まってくる。震えの止められない手でデニムのボタンを外し、中に手を入れたら、かあっと恥ずかしくなった。
 告ってすぐにコレってさ、オレちょっと焦りすぎなのかな。普通はもっとゆっくり、時間かけたりするもの?
 でも蒼紀の、すごく熱くなってて。こんな状態で放ってもおけないじゃん。
 普通なんか、気にしてもしょうがない。ここには蒼紀とオレしかいないんだから。

 デニムも下着もずらして、蒼紀のものを取り出した。人のなんか触ったことないのに、蒼紀のだって思うだけで、すごい興奮してくるんだ。
 触った感じとか、形とかが、自分のものとは全然違う。自分のより大きくないことに、妙な安心を覚えてるなんて、どこまでオレは浅ましいんだろう。
 だけどさ、やっぱこれ以上先、ってなったら、オレが蒼紀にしたいし。そのとき蒼紀のモノのほうが立派なんてことになったら、ちょっと凹むような気がするんだよ。
 また、ほらもう……見た目のことばっかり気にして。カッコいい大人になるんだろ、オレ?

「あ、あっ…ゃっ」
「オレの手、気持ちいい?」
「ん…い、い」
「良かった」

 どうされるのが気持ちいいかな。指先で先端から根元まで、形をたどってみる。蒼紀の身体がびくびくって震えて、オレにしがみつく力が強くなった。
 首筋にかかる息が熱い。だんだんわけがわからなくなってくる。
 先の方、もう濡れてる。親指の腹でそこを擦ってみたら、蒼紀が泣いてるような声を上げた。

「ああ!あっ、ん…やぁっぁ」

 肩を押し戻されて、でも蒼紀は逃げようとはしなくて。額をオレの肩に押し付ける。
 嫌がってるみたいに首を振るけど、顔を上げさせたら、ふうふう息を吐きながら、指を噛んでた。
 可愛いだけじゃない。色っぽい顔。
 もう、すぐにでもイカせたい。