A蒼紀
2月:千歳との再会〜南国荘仮入居
・出版社の中で千歳と再会。数日前に迷惑をかけた千歳は、その時知った蒼紀のケガを心配してくれている。(ケガは手がいいという話でしたが、肩でどうでしょう?脱臼って酷いと完治に時間がかかると聞いたような…ううむ)
・外回りではなく、デスクワークにしてもらったらどうだと問われ、自分はいまクビになって帰るところだと話した。
・驚いた千歳に連れられて、会社の近くのカフェへ。そこで聞かれるまま、自分の近況を話し出す。
・仕事を上手くこなせず、千歳と謝りに行った作家を怒らせたことが決定打になって、クビになったこと。それは自分が悪いので仕方ないと思っていること。
・折り悪く、先週蒼紀は住んでいたアパートの取り壊し期限が来て、住む場所を追われていること。
・怪我をしている現状では、次のバイトが見つからないこと。(おそらく蒼紀のことなので、バカ正直に面接でケガのことを話していると思われる)
・東北にある実家へは帰れないので、とりあえすネカフェに寝泊りしていること。
・保険がなくて、ケガの治療費を払ったら全財産がなくなってしまい、携帯を含む色んなものを売っても、最後のバイト料が振り込まれるまで、残り一万円もないこと。
・お金がないので医者へも行ってない。
・東京へ来た途端、就職先が倒産して、フリーターになった蒼紀の経緯を知っていた千歳は、とにかく金を貸してやるから医者へ行けという。返せる当てがないので断ったが、無理やり腕を引かれ医者に連れ込まれた。
・治療が終わるまで待っていた千歳は、今からロッカーに預けてある荷物を取りに行って、自分の仕事が終わるまで待っていなさいと話す。迷惑をかけた千歳には逆らえないし、確かに行くところもないので、蒼紀は仕方なく従うことに。
・夕方、千歳と合流して、促されるまま電車に乗る。彼は自分が世話になっている家に、蒼紀が住めるよう話をつけてくれていたのだ。
・そこまで迷惑をかけられない、と首を振る蒼紀だが、ではどうするんだと問い返されて、言葉に窮してしまう。
・君が悪い人間じゃないことも、一生懸命丁寧な仕事をすることも、知っている。信用しているから、と話す千歳は譲る気配すら見せない。
・蒼紀は何がしたいのか。どんな夢を持っているのか。千歳に聞かれても、答えられない蒼紀。そんな蒼紀に、千歳は優しく諭してくれた。
・東京に来て、いやもしかしたら生まれて初めてそんな風に、他人から無償の優しさを注がれた。蒼紀は躊躇いながらも、千歳に甘えることを受け入れる。
・案内されてたどり着いた南国荘。生命感の溢れる南国荘に、蒼紀は最初からたじたじ。しかも出てきた男は、一番苦手なタイプだ。静かだが視線が鋭くて、もう忘れたいと思っていた義兄を思い出させる。
・無意識の恐怖で固くなり、挨拶の言葉すらままならない蒼紀がおろおろしていると、これまた苦手な明るさの男が現れた。
・しかも彼は唐突なゲイ宣言。驚きに声も出ない。