【南国荘Uプロット・改訂版】


F咲良

・蓮が千歳と旅に出てしまった。これはもしかして、決定打を食らったのだろうか。
・全力で口説いていたのと同じ勢いで落ち込む咲良に、虎臣が優しい。彼の気遣いを見ていると、こんな風に可愛い存在を頼るものいいなあなんて思えてしまう。
・蒼紀に構う虎臣に「引き受けると言ったんだから自分にも構え」とまとわりつく。
・身を引く蒼紀、追いかける虎臣、さらにそれを追いかける咲良。
・蓮さんの気持ちがわかる、と零す虎臣に、咲良は「じゃあ蓮が千歳を愛しているように、虎臣も蒼紀を愛しているのか」と問いかける。
・真っ赤になった虎臣。何か言い訳をしているが、うっかり自覚させてしまったらしい。大きな失態だが、恋する男の顔になった虎臣が可愛くて、あまり気にならなかった。

※我ながら、旅行に行くことが失恋の決定打になるのか?ということは、いまだに疑問です。ごめん。
※とにかく「蓮は自分のことより何より、千歳を優先している」という理由が欲しいんだけど、南国荘も出て行って欲しかったので、それを咲良の失恋と結び付けてしまいました…




G蒼紀

・蓮に南国荘のことを任され、最初は気負って苦しんだ蒼紀だが、虎臣に「ゆっくりでいいよ」と言われたことで、ようやく自分のペースを掴みだす。
・虎臣を頼ってばかりいては、どうやら蓮の開けた穴を虎臣で埋めようとしている咲良に、申し訳ない気もするのだが。
・南国荘が心地いい。自分の居場所があることにほっとする。今まで自分のために何かを願ったことはないけど、蓮や千歳にケガが治ってもしばらくここへ置いて欲しいと、頼んでみようか。
・それを虎臣に相談しようかどうか悩んでいると、南国荘に浩成が現れた。
・蒼紀から連絡がなく、下宿へ行って追い出されたことを知り、そこで教えてもらって出版社へ赴き、クビになったことを知って千歳のことがわかり、南国荘へ来たのだ。お前は本当にどうしようもないな、と切り捨てられてしまう。
・唐突な蒼紀の兄の来訪。対処しかねる南国荘の住人たちに、浩成は自分をここへ泊めてほしいと持ちかける。もちろん部屋は蒼紀と一緒で構わない。
・蒼紀の顔色が悪いものの、蒼紀自身が拒絶する様子もないので、浩成の滞在が認められる。その夜、当然の顔で押し倒してくる浩成に、初めて蒼紀は逆らうが、そのせいで浩成を逆上させてしまった。
・そうなったらもう、蒼紀には抵抗できない。

※浩成を榕子たちが対処しかねる、という表現はおかしいよね。今更気付いた。




H虎臣

・蒼紀のことが気になって寝付けないでいた虎臣は、千歳が置いている観葉植物の鉢が揺れたのに気付いた。なんだろうと思って見ていると、不自然に葉っぱが一枚落ちて、部屋の隅へ流れていく。その方向は、蒼紀の部屋だ。首を傾げる虎臣の前で、同じことがもう一度。
・千歳や榕子に聞いていた。この南国荘に住む虎臣には見えない者たち。彼らはこうして、水や植物などの自然物を媒介に、存在を知らせてくれるのだと。気づいた瞬間、虎臣は跳ね起きて部屋を飛び出す。
・扉を叩いて蒼紀を呼ぶと、しばらくして不機嫌な顔の浩成が現れた。もう蒼紀は寝ていると言われたけど、中へ向かって蒼紀を呼ぶ。真夜中の騒動に、伶志と雷馳が部屋から出てきた。ようやく現れた蒼紀の顔が真っ青だ。虎臣は咄嗟に蒼紀を引っ張り出してしまう。
・状況を察したのだろう。伶志が間に立って、二人を逃がしてくれた。虎臣は自分と千歳の部屋に、蒼紀を連れてくる。身体を震わせて崩れ落ちた蒼紀に、かける言葉が思い浮かばない。
・誰にも言わないで、と蒼紀にせがまれ、誰にも言わない、と約束したけど。それ以上蒼紀は話そうとしない。どうしていいかわからない自分が情けなくて、心配な蒼紀の様子に気が焦って、虎臣は一緒に泣いていることしか出来なかった。

※ラジャが教えてくれていますが、別の方法があればそれでも。ただ蒼紀は声を上げないだろうし、暴れないだろうから、物音で気付くのはNGだと思って。